「設計力のある永森建設なら、細長い敷地を生かしてデザイン性と実用性を兼ね備えた家を建ててくれると思ったんです」と語るYさん。限られた敷地を有効に使うため、２階にプランしたＬＤＫは、リビングの梁を見せることで、吹き抜けのような開放感をもたらしている。
　障子を積極的に使っているのもY邸の魅力。強い日差しを和らげ、室内が優しい雰囲気に包まれているのは、障子によるところが大きい。この障子はすべて壁に引き込むことができ、障子を開けると、周囲の木々と青空が眺められるピクチャーウインドウが現れるという仕掛けだ。
　ダイニングキッチンとリビングの間には、奥行きをより強調させている段差があり、子どもは遊具感覚で遊べるこの段差が大のお気に入りだそう。
「キッチンを中心にぐるぐる回遊できる動線も、楽に家事ができます」と奥様。Y邸は、細長い敷地の制約を、さまざまな工夫によって個性と心地よさに変えている。