壁に収納されている障子を出すと和モダンな雰囲気に。木の建具や天井とのバランスも美しい。

大開口の先に広がる日本海。水平線や波打つ海外沿いまで見ることができる。海に沈む夕日は格別の美しさ。夜は漁火も見えるそう。

トップライトから自然光が降り注ぎ、暗くなりがちな平屋の廊下を明るくしてくれる。

晴れの日は、ウッドデッキのステップに座り、愛犬と日向ぼっこをするそう。

「リビングやウッドデッキから景色を眺めている時間がお気に入りです。波まで見えるし、夕方は夕日、夜には漁火も見えるんです！ 風通しがいいので、窓を全開にしておけば、エアコンもいりません。この時間が最高過ぎて、テレビは必要ないです（笑）。これから秋冬とどのように変化していくか楽しみです」。

小高い丘に位置するM邸。

寝室からも海が見渡せ、起床後まず海の様子を眺めるのが日課になったそう。

重心を低く抑えた黒い屋根が印象的な外観。

壁の中にガラス戸、網戸、障子を引き込むことで、開口部をすっきりとさせ、内と外とをスムーズにつなぐ。障子を出せば、雰囲気がガラリと変わり、優しい光で室内を満たしてくれ、見た目の変化も楽しめる。使用している木製サッシは、木製の持つ温かみと素材感を感じることができる。ウッドデッキには、耐久性に優れたハードウッドを使用している。

勾配屋根の天井は能登ヒバ、木組みの美しさで意匠性を演出した登り梁にはスギ、壁は珪藻土、フローリングにはヒノキのムク、外壁には焼杉と自然素材がふんだんに使われている。香りや足触りはもちろん、匂いを吸収してくれる効果もあるので、1年を通して快適に暮らすことができる。年月を重ねることで、経年変化によって味わい深さが増していく。