ご夫妻が新居を構えた敷地は、金沢のまちなか特有の間口が狭く、細長い形状。その敷地の個性をプラスに変えたのがK邸。玄関から伸びる土間空間は、京町家のような趣。「友達が気軽に入ってきて、おしゃべりできる昔の家の縁側のような空間を目指しました」と奥様。土間の上は吹き抜けで、高窓から気持ちのいい光が室内の奥まで差し込むそう。
　LDKで驚かされるのが、壁一面の造作収納。扉を閉めればまさに壁で、収納っぽさはゼロ。収納の一部にはカウンターデスクが隠されていて、パソコンコーナーとしての役割を兼ね備えている。
　土間や中庭は塀で目隠しされていて、隣に建物が建っても、土間と室内が一つになったオープンな暮らしが損なわれないようになっている。