

木のぬくもりとやさしさに触れると、不思議に気持ちが安らぐ。沢野建設工房は、明治28年の創業以来、そんな木の魅力を活かすことにこだわり続ける職人の集団だ。
職人たちは、木材選びからこだわる。全国各地の生産地を訪ね、見て、触れて、厳選して仕入れる。私たち一人ひとりに異なる性格があるように、天然木にも一本一本ごとに反りや跳ね具合などの性質が違うからだ。そうして選び抜かれた材は、四代に渡り受け継がれてきた経験などをもとに、厳しく見極められ、それぞれの材が一番適した所に使われる。同社が墨付けをして木を加工するのも、適材適所に配した木の良さを、より柔軟に最大限活かすためだ。こうして一棟を丹精に創っていく住まいは、強さと美しさと心地よさを備えた味わい深い空間で満ちている。
住まいづくり一筋に一世紀。それぞれの時代に生まれた技術の優れた部分を採りいれながら進化してきた同社は、これからも、木の素晴らしさにこだわりつづけ、大胆で美しい住まいを提案していく。
私たちは、家は家族を守る場所だと考えています。ですから、シックハウス症候群の原因となる薬品や化学物質はもちろん、それ以外のものでも、薬品が使われた材は使いません。例え身体に問題がないとされていても、使わなくてすむのなら、避けた方がいいですしね。それに薬剤処理をしてしまった木材は、木の持つ本来の生命力を低下させてしまうんです。ヒノキやヒバは、湿気に強く腐りにくい。特にヒノキは、シロアリに強さを発揮する、など、木はそれぞれに特性を持っていて、それも樹種や生産地、育った環境によって、その効果のほどは違います。それらをよく吟味して適材適所に使ってあげれば、薬剤に頼る以上に、丈夫で末永く安心して暮らしていける住まいが叶えられます。だから私たちは、住まいの一部だけではなく、見えない所にも積極的に自然素材を使い、木材使用県内ナンバーワンを目指しているのです。
また、木材一本一本の個性を活かす住まいづくりを心掛ければ、構造だけでなく、デザイン的にも余計な装飾など必要がないほど優れた仕上りになります。自然が創りだした木目模様や、時が経つにつれてますます魅力が増していくあたたかな色合いは、人の手では決してだせない自然素材ならではの魅力ですからね。
木の風合いがにじみでている梁や柱は、住まいを支えるだけでなく、空間に躍動感ももたらしている。
直線の美学が息づく玄関ホール。
同社の家づくりの進め方を聞くと、でき上がる住まいは、伝統的な和風住宅ばかりなのでは?と思われがちだが、それは大きな間違いだ。なぜなら、墨付けや仕口などの手法は、あくまでも素材のよさを活かすための手段にすぎないから。和洋を問わず、それぞれの暮らしにあった住まいが叶うのはそのためだ。